指揮者の悩み。
こんばんは、指揮者のレイです。
2ndVnのいちろーさんが、練習での指示や問題の解決方法をまとめてくださっていますね。
わたしも録音を聴き、立て直す部分について考え中です。
前回練習ではベートーヴェンの交響曲第7番を練習しましたが、実に難しい曲です。
今年は、ベートーヴェンの交響曲第7番の初演からちょうど200年に当たります。
だからベト7、ということではないのですが、
そのことを少し意識しながら、練習に臨んでいます。
バロックから古典、ロマン派前期という17世紀後半から19世紀前半の時代は、
楽器が大きく発達し、各楽器の奏法も変化していった時代でした。
今回のベートーヴェンでいえば、
トリルを上からかけるか、あるいは下からかけるか、
弦楽器のヴィブラートをどの程度のものにするか。
なかなか難しいものです。
指揮者の、主な演奏楽器はピアノとヴァイオリンです。
フルートやその他木管楽器、ホルンも経験はあるのですが、ヘタです(苦笑)
話をもどしましょう、ベートーヴェン。
ベートーヴェンの交響曲第7番は1812-13年にかけてつくられ、
初演は1813年の12月です。
それより少し前の1810年、
ベートーヴェンはかの有名なピアノソナタ第26番「告別」を世に問うています。
この曲は、今どのように演奏されるでしょう?
かつては多くのピアニストが、この「告別」に、下からトリルをかけていました。
しかしながら、最近、上からトリルをかけるピアニストも増えてきました。
私が小学生の頃、ベートーヴェンのピアノソナタを先生から課題としていただいたとき、
(少なくとも中期までのベートーヴェンのソナタについては)
「必ずトリルは上から!」と教わっていました。
そのこともあって、わたしは今回のソリーソの練習で、
交響曲第7番のトリルは上から、ということにしてみました。
しかしながら、実際にそうしてみると、不都合が多い…
引き締まった演奏が、突然そこで弛緩してしまうのです。
どうするか、考えなければなりません。
装飾音を拍の頭に合わせるか前に出すか、と言う問題もあるのですが、
C.P.E.バッハなどは、装飾音が小節線より前に出ることを嫌っていたようです。
著書であれこれ愚痴っているほどです。
わたしは今回、ピアノ人間な指揮者として、トリルは上から、と決めてみました。
しかしながら、それをやると、あまりにもくどいのですね…
トリルの前の音とトリルの始めの音が同一の音になってしまうと
そこでずいぶんともっさりしてしまい、あるいは演歌チックな、
古典派からロマン派への転換期の交響曲にしてはくどすぎる音になってしまいます。
そこのところを、指揮者は悩んでいます。
時代の様式的には、ベト7のヴァイオリンやフルートのトリルは、
上からであるべきではないかと思いつつ、
実際にそれで演奏すると、美学的破綻をきたしているように思えてしまうのです。
「(古典派な)冷静さをもち、かつ熱いベートーヴェンの7番」をめざすための、
課題はまだまだ大きいです。
そこを次回、次々回の練習でコンセンサスとして形づくっていけると良いのではないかと、
そう考えながら、毎日この素人指揮者は、スコアを勉強し続けています。
いずれにせよ、「形式的にクールで、内容的に熱い」ベト7をめざしています。
聴きに来て下さるみなさまのお眼鏡にかなうよう、
指揮者、もっと勉強していきます。
どうか、奏者の皆さまも、聴きに来て下さる皆さまも、ご期待下さい。
この素人指揮者レイ以外に、たくさんのオケの手練が、このソリーソにはいます。
どこかで聞いた言葉ですが、
ハルもニー(調和)を大事に本番に臨むつもりです。
「調和」と「異化」を念頭に置きながら、練習していきます。
みなさま、11/9を楽しみにしていて下さいませ。
2ndVnのいちろーさんが、練習での指示や問題の解決方法をまとめてくださっていますね。
わたしも録音を聴き、立て直す部分について考え中です。
前回練習ではベートーヴェンの交響曲第7番を練習しましたが、実に難しい曲です。
今年は、ベートーヴェンの交響曲第7番の初演からちょうど200年に当たります。
だからベト7、ということではないのですが、
そのことを少し意識しながら、練習に臨んでいます。
バロックから古典、ロマン派前期という17世紀後半から19世紀前半の時代は、
楽器が大きく発達し、各楽器の奏法も変化していった時代でした。
今回のベートーヴェンでいえば、
トリルを上からかけるか、あるいは下からかけるか、
弦楽器のヴィブラートをどの程度のものにするか。
なかなか難しいものです。
指揮者の、主な演奏楽器はピアノとヴァイオリンです。
フルートやその他木管楽器、ホルンも経験はあるのですが、ヘタです(苦笑)
話をもどしましょう、ベートーヴェン。
ベートーヴェンの交響曲第7番は1812-13年にかけてつくられ、
初演は1813年の12月です。
それより少し前の1810年、
ベートーヴェンはかの有名なピアノソナタ第26番「告別」を世に問うています。
この曲は、今どのように演奏されるでしょう?
かつては多くのピアニストが、この「告別」に、下からトリルをかけていました。
しかしながら、最近、上からトリルをかけるピアニストも増えてきました。
私が小学生の頃、ベートーヴェンのピアノソナタを先生から課題としていただいたとき、
(少なくとも中期までのベートーヴェンのソナタについては)
「必ずトリルは上から!」と教わっていました。
そのこともあって、わたしは今回のソリーソの練習で、
交響曲第7番のトリルは上から、ということにしてみました。
しかしながら、実際にそうしてみると、不都合が多い…
引き締まった演奏が、突然そこで弛緩してしまうのです。
どうするか、考えなければなりません。
装飾音を拍の頭に合わせるか前に出すか、と言う問題もあるのですが、
C.P.E.バッハなどは、装飾音が小節線より前に出ることを嫌っていたようです。
著書であれこれ愚痴っているほどです。
わたしは今回、ピアノ人間な指揮者として、トリルは上から、と決めてみました。
しかしながら、それをやると、あまりにもくどいのですね…
トリルの前の音とトリルの始めの音が同一の音になってしまうと
そこでずいぶんともっさりしてしまい、あるいは演歌チックな、
古典派からロマン派への転換期の交響曲にしてはくどすぎる音になってしまいます。
そこのところを、指揮者は悩んでいます。
時代の様式的には、ベト7のヴァイオリンやフルートのトリルは、
上からであるべきではないかと思いつつ、
実際にそれで演奏すると、美学的破綻をきたしているように思えてしまうのです。
「(古典派な)冷静さをもち、かつ熱いベートーヴェンの7番」をめざすための、
課題はまだまだ大きいです。
そこを次回、次々回の練習でコンセンサスとして形づくっていけると良いのではないかと、
そう考えながら、毎日この素人指揮者は、スコアを勉強し続けています。
いずれにせよ、「形式的にクールで、内容的に熱い」ベト7をめざしています。
聴きに来て下さるみなさまのお眼鏡にかなうよう、
指揮者、もっと勉強していきます。
どうか、奏者の皆さまも、聴きに来て下さる皆さまも、ご期待下さい。
この素人指揮者レイ以外に、たくさんのオケの手練が、このソリーソにはいます。
どこかで聞いた言葉ですが、
ハルもニー(調和)を大事に本番に臨むつもりです。
「調和」と「異化」を念頭に置きながら、練習していきます。
みなさま、11/9を楽しみにしていて下さいませ。
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